外科で診る主な病気
- 擦り傷
- 切り傷
- 火傷
- 巻き爪
- 粉瘤
- 脂肪種
- 痔
- 鼠経ヘルニア
など
痔について
痔とは肛門の病気の総称で、大きく分けて痔核・裂肛・痔瘻(じろう)の3つに分かれます。特に多く見られるのが痔核であり、全体の約半分を占めます。その次に多いのは女性の裂肛であり、硬い便や下痢によって、肛門が裂けてしまった状態です。男性は痔瘻が多いという特徴があります。
こんな方は是非ご相談ください
- 排便時に出血がある
- おしりに違和感がある
- おしりにいぼがある
- おしりが熱を持っている
痔は必ず手術が必要?
痔でお困りの方でも手術を受けなければならない人は少なく、 約8割の人は、出血や炎症、痛みを抑える薬、便通を良くする薬を使ったり、 排便などの生活習慣の改善で治ります。しかし、中には手術が必要な方もいらっしゃいますので、自己判断せず、早めの受診をこころがけましょう。
痔にならないために気を付けること
- トイレはゆっくりと、力まない
- お風呂に毎日ゆっくり入って、清潔&芯から温める
- 座りっぱなし、立ちっぱなしなど、同じ姿勢をとり続けない
- 便秘や下痢にならない食生活をこころがける
鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアとは
ヘルニアとは、何かがとびだした状態を指す言葉です。体の様々なところに起こり、椎間板ヘルニアが良く知られています。鼠径部とは、足の付け根の部分で、腹部と大腿の境のお腹側を指します。この部分の腹壁にあいた穴から、皮下に腸などがとびだしてくるのが鼠径ヘルニアです。外鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアで一番多いタイプです。若年~壮年期の男性に多く、右側の鼠径部に発生しやすい傾向があります。
内鼠径ヘルニア
鼠径靭帯の上に内側から現れるヘルニアで、筋力が衰えることが発症の主な原因となります。中高年の男性が加齢によって発症するケースが多くなっています。
大腿ヘルニア
鼠径部よりやや下の部分に現れ、出産経験がある女性が中年以降になって発症しやすいヘルニアです。原因は、大腿部の筋肉や腹膜の衰えです。
鼠径ヘルニアの症状
初期症状は、立った時などお腹に力を入れた時に鼠径部の皮膚の下に腹膜や腸の一部などが出てきて柔らかい腫れができます。こちらは指で押さえると引っ込みます。太ももや足のつけね(鼠径部)に何か出てくる感じがあり、それがお腹の中から腸が出てくるため「脱腸」と呼ばれています。状態がひどくなるにつれて小腸などの臓器が出てくるので不快感や痛みを感じるようになります。さらに症状が進むと「飛び出した腸がもとに戻らなくなる」カントンという生死にかかわる状態になることもあります。このような症状がある方は早めにご相談ください。
鼠径ヘルニアの治療と予防
鼠径ヘルニアになってしまった場合、治療をするには手術が必要となります。鼠径ヘルニアは時間が経つにつれて穴が拡がり、膨らみが大きくなります。大きくなると手術の際に傷を大きくとらなくてはならなくなったり、手術後の腫れが大きく出る可能性が高まります。完全に戻らなくなった鼠径ヘルニアは日帰り手術が難しく入院が必要となります。鼠径ヘルニアの膨らみは出っぱなしのままだと戻りにくくなってしまうことがあるので、日々戻ることを確認することが大切です。